高い気密性と陽圧維持
シェルター内部は外部と隔離された高い気密性を保ちます。ドアや換気口から有毒物質が侵入しないよう、内部気圧を外気より高く保つ「陽圧」環境の設計となっており、有事の際にも清浄な空気を確保します。この陽圧環境はJアラート発報から数分以内に確立する必要があるとされ、優れたシェルターほど迅速に内部を安全な状態にできます
核シェルターとは、核攻撃や放射能漏れなどから人々を保護するために設計された特殊な避難施設です。
日本での普及率はまだ低く、十分とは言えません。
一方、永世中立国スイスや紛争の絶えないイスラエルでは、国民のほぼ全員が核シェルターを利用できる環境が整っており、普及率はほぼ100%に達しています。
さらに、広大な国土を持つアメリカでは約82%、ロシアでも約78%と高い水準を維持しています。
日本では日常生活の中で戦争の危機を実感することは少ないですが、北朝鮮による度重なるミサイル発射や周辺地域の紛争リスクなど現実に存在する脅威があり、ウクライナ情勢を受けて核シェルターへの関心も高まっています。
世界には核兵器を保有する国が実在し、日本が核戦争に巻き込まれる可能性は低いものの決してゼロではありません。さらに、核戦争に至らなくとも原子力発電所事故のように放射能被害が発生するケースも考えられます。こうした万が一の事態に備え、自宅に核シェルターを導入しておくことは、家族の命を守るための安心材料となります。
「核シェルター」と聞くと、多くの方が地下深くにあるコンクリートに囲まれた避難室をイメージされるのではないでしょうか。たしかに、爆心地に近いエリアでの生存率を高めるには、地下埋設型のシェルターが非常に有効です。
しかしながら、地下埋設型のシェルターは、設置に数十億円規模の費用がかかるうえ、十分な敷地も必要となるため、すべての方が導入できるわけではありません。とはいえ、「何も対策をしない」という選択肢が最も危険です。備え次第で、守れる命があると私たちは考えています。