核シェルターの耐久性はどのくらい?安全性と長期利用の実態を解説

核シェルターの導入を検討する際、多くの方が気になるのが「本当に安全なのか」「どのくらいの期間使えるのか」という耐久性の問題です。
高額な投資になるからこそ、その安全性や長期的な信頼性について知りたいと思うのは当然でしょう。
しかし、核シェルターの性能や耐久性について詳しく知る機会は少なく、「本当に大丈夫かが心配で購入に踏み切れない」という方も少なくないはずです。
そこで本記事では、核シェルターの耐久力から耐用年数、地震に対する強度まで、シェルターの耐久性に関する疑問を初心者にもわかりやすく詳しく解説します。
安心・安全なシェルター選びのために、ぜひ最後まで参考にしてください。
核シェルターの耐久力|本当に安全なの?
核シェルターは、厚手の鉄筋コンクリートや特殊鋼材による堅牢な構造で設計されているうえ、地下に埋め込まれているものも多く、核爆発による爆風、熱線、放射線などの脅威から身を守る能力を備えています。
また、内部は鉛を含む特殊素材で覆われており、長期間の避難生活でも安全な環境を維持できます。
ただし、すべての核シェルターがこのような高い耐久力を備えているわけではありません。タイプや製品によっては、求めているほどの耐久力を持っていないケースもあります。
そのため、核シェルターのタイプを理解し、目的に応じて適切な製品を選ぶことが大切です。
核シェルターの耐久力は目的や種類で異なる
核シェルターの耐久力は、設置するシェルターのタイプや構造によって大きく異なります。
そもそも核シェルターには大きく以下4つのタイプがあり、それぞれで特徴や目的に違いがあります。
タイプ | 特徴 |
地下埋没型 | 地下に建造するタイプの核シェルター。一般的に最も耐久性が高いとされる。 |
地上設置型 | 庭などの地上に設置するタイプの核シェルター。地上にある分、地下型よりは耐久力に劣るものの、さまざまな脅威から身を守れる。 |
屋内設置型 | 屋内に設置するタイプの核シェルター。地下型・地上型と比べると耐久力は劣るものの、放射能などの脅威から身を守れる。 |
エアコン型 | 室内の空気をキレイに保つための換気システム。部屋をそのままシェルターとして使えるが、爆風や熱線への耐久性はなし。 |
そして、核シェルターの耐久性は「地下埋設型>地上設置型>屋内設置型>エアコン型」の順で高くなります。
以下では、それぞれのタイプについて、詳しく見ていきましょう。
地下埋設型シェルター
地下埋設型シェルターは最も高い耐久力を誇り、核爆発の直接的な影響からも身を守れるのが特徴です。
一般的には地下5m~30mの位置に設置され、厚いコンクリートと土による二重の遮蔽効果により、爆風・熱線・放射線すべてに対して高い防護性能を発揮します。
コンクリートの厚さは最小200mmから、厚いものでは1500mmと非常に厚く、通常の建築物とは比較にならない強度を実現しています。
地上設置型シェルター
地上設置型シェルターは、庭や空いている土地の地上に設置するタイプの核シェルターです。
鉄筋コンクリートや鉛など、耐久性の高い材質・素材を用いて建造されます。
地下型ほどではないものの十分な耐久力を持っており、爆心地から離れた第三次被害エリアであれば、爆風による被害から身を守ることができます。
庭や空き地などの土地に設置するため、既存住宅へも導入しやすい点がメリットです。
屋内設置型シェルター
屋内設置型シェルターは、主に放射性降下物や有毒物質から身を守ることに特化したタイプです。
地上型と同様に、鉄筋コンクリートや鉛など頑丈な材質・素材を用いて設置されます
直接的な爆風や熱線への耐久性能は低いものの、核攻撃後も安全な環境で避難生活を送ることができます。
また、室内の一部をシェルター化するため、限られたスペースでも効果的な防護を実現できます。
エアコン型シェルター
エアコン型シェルターは、室内に設置する換気システムのことで、核攻撃後に放射能や放射線物質が拡散したときでも、室内の空気をキレイに保つことができます。
しかし、あくまでも放射性降下物対策に限定されるため、爆風や熱線に対する防護力は期待できません。
とはいえ、コンテナのようなシェルターよりも、比較的お手軽な価格で設置できるのは大きなメリットです。
核シェルターの耐用年数は20年程度
核シェルターの耐用年数は、一般的に約20年とされています。
ただし、20年という期間は適切なメンテナンスが行われることを前提としています。
核シェルターには空気清浄装置、換気システム、電源設備など多くの機械設備が搭載されており、これらの機器は以下のような定期的点検・交換が必要です。
- 空気循環装置の点検・フィルター交換
- 電源設備の動作確認・バッテリー交換
- 給水・排水システムの点検・配管清掃
- 気密性の確認
- 内部清掃
- 扉やハッチの開閉動作確認
- 通信機器の動作テスト
また、日本は湿潤な気候なため、除湿対策も欠かせません。
適切なメンテナンスを行うことで、耐用年数を伸ばし、いざという時に確実に機能するシェルターを維持することができます。
なお、メンテナンス費用はシェルターの規模や設備によって変動します。設置する際に施工会社やメーカーに確認しておきましょう。
核シェルターは地震にも強い?
核シェルターは地震に対しても非常に高い耐久性を持っています。
まず、地下施設は構造的に地震に強いという特徴があります。
実際、阪神淡路大震災の際、震度7以上の地域にあった地下街「さんちか」は、旧耐震基準の建物でありながら軽微なひび割れ程度の被害しか受けませんでした。
さらに核シェルターの場合、爆風などの衝撃にも耐えられる設計になっているため、一般的な地下施設よりも地震に強いといえるでしょう。
また、地上型のシェルターや屋内設置型のシェルターについても、分厚い鉄筋コンクリートなどでできているため、地震の揺れはもちろん、建物の倒壊から身を守ることが可能です。
核対策・地震対策を両立したシェルターも多い
現在販売されている核シェルターの中には、核攻撃対策と地震対策を両立したものも多いです。
たとえば、HANAREでは、以下のような核・地震の両立型シェルターを用意しています。
製品名 | 対策できること |
令和の要塞 サバイブ | 放射能・生物兵器・化学兵器・地震・台風 |
地下埋設型核シェルター/ミサイル対応シェルター | 放射能・生物兵器・化学兵器・ミサイル |
最後の砦(設置型シェルター) | 放射能・生物兵器・化学兵器・地震 |
これらのシェルターは、核攻撃時の爆風・熱線・放射線対策に加えて、地震による揺れや建物倒壊にも対応できる耐震性能を備えています。
万が一地上の建物が倒壊した場合でも、非常用脱出口が設けられており、瓦礫に埋もれても安全に避難することが可能です。
また、「令和の要塞 サバイブ」は、地震以外にも台風や暴風にも対応しています。
このように多目的対応型の核シェルターを導入することで、年間を通じて発生するさまざまな自然災害から家族を守ることが可能です。
核シェルターで重要なのは耐久力だけではない
核シェルターを選ぶ際に重要なのは、構造的な耐久力だけではありません。
いくら頑丈な構造でも、内部環境が適切に維持されなければ、長期間の避難生活を支えることができないからです。
そのため、核シェルターの性能をチェックする際は、以下のようなポイントにも注目してみましょう。
- 高い気密性と陽圧維持機能
- 高性能な換気システム
それぞれのポイントについて、詳しく解説します。
高い気密性と陽圧維持機能
核シェルターには、外部からの有害物質の侵入を防ぐため、高い気密性が求められます。
また、ドアや換気口から放射性物質や有毒ガスが侵入しないよう、シェルター内部の気圧を外気よりも高く保つ「陽圧」環境の維持が不可欠です。
陽圧環境は、Jアラート発報から数分以内に確立する必要があるとされており、優れたシェルターほど迅速に内部を安全な状態にすることができます。
なお、当社で取り扱うWNIの核シェルターは、すべてJアラート発令後1.2秒~6.2秒で完全陽圧が可能です。
陽圧機能がない核シェルターでは、いくら頑丈でも命を守ることはできないので注意しましょう。
高性能な換気システム
核シェルターを選ぶ際は、核爆発による放射性降下物や有毒ガスから守るために、耐久力以外にも換気システムの機能の充実さも重要です。
長時間の避難を余儀なくされた場合でも、高性能な換気システムを備えた核シェルターであれば、安全な空気を供給することができます。
例えば、イスラエル製のCBRN対応フィルターを備えたシェルターであれば、核兵器以外にも生物・化学兵器による汚染物質まで対応し、常にシェルター内を安全な空気で満たすことができます。
換気システムは命に直結する問題であるため、さまざまな汚染物質を除去できる優れたシェルターを選ぶのがおすすめです。
核シェルターの耐久性に関するよくある質問
最後に、核シェルターの耐久性について多くの方が抱く疑問にお答えします。似たような疑問をお持ちの方は、ぜひここで解消しておきましょう。
核シェルターは意味がないって本当?
「核シェルターには意味がない」というのは間違いです。
確かに核兵器の爆心地付近では、いくら核シェルターに避難していたとしても被害を完全に防ぐことはできません。
しかし、爆心地から離れた場所であれば、核シェルターに避難することで命の危険から身を守ることができます。
また、核攻撃の際に恐ろしいのは、爆風や熱線ではなく、その後の放射能や放射線物質による健康被害です。
通常の建物や避難施設では、放射線物質などを完全に遮断することができず、避難していたとしても何らかの健康被害が生じるおそれがありますが、核シェルターであれば、これらの被害からも身を守ることが可能です。
核シェルターには何日いられる?
核シェルターでの避難期間は、最低でも2週間、状況によっては数ヵ月に及ぶ場合があります。
放射性物質の危険性は時間とともに減少しますが、特に初めの48時間は絶対にシェルターから出てはいけません。
そのため、長期間の避難に備えてシェルター内には食料・水・医療用品・娯楽用品など、長期避難に必要な物資を計画的に備蓄しておく必要があります。
具体的には、1人1日あたり4リットルの水と、2,000kcal程度の食料を基準に、最低2週間分、可能であれば数ヵ月分の備蓄をしておきましょう。
まとめ|核シェルター探しでお悩みならHANAREにご相談を
核シェルターの耐久性は非常に高く、適切に設計・建設されたシェルターであれば核攻撃や自然災害から確実に命を守ることができます。
ただし、耐久力は地下埋設型や地上型、屋内設置型などそれぞれのタイプによって異なる点に注意が必要です。
また、核シェルターを選ぶ際は、耐久力だけでなく気密性や換気システムなどの総合的な性能を確認しましょう。
HANAREでは、お客様のニーズに応じたさまざまなタイプの核シェルターを取り扱っており、設置からメンテナンスまで総合的なサポートを提供しています。
核シェルターの耐久性や性能について詳しく知りたい方、設置を検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
専門スタッフが、あなたのご家庭に最適なシェルターの選定から設置まで、安心・安全な災害対策をお手伝いいたします。